この記事では、管理関連用語の定義を確認します。
一般的な内容なので、既に取り組んでいるという方もいると思いますが、在庫管理を導入する際の基本となる考え方を含みますので再確認しましょう。
在庫管理序論
管理関連用語
5S
整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)
整理とは、必要なものと不要なものを分けて、不要なものを捨てること
整頓とは、必要なものが取り出し易くなるように、置き場を決めて表示すること
清掃とは、掃除をしつつ、点検をすること
清潔とは、3S実施後の、きれいな状態を保つこと
躾とは、上記を継続して実行し、習慣づけること
5Sとは、3Sまでを徹底して実行し、その後、きれいな状態を保つ為のしくみを作ることが重要となります。
また、忘れがちですが、躾(しつけ)が最も重要となります。身についてしまえばなんてことないことですが、自分を躾、きれいな状態を保つことを自分に根付かせる意識付けは、日々の鍛錬が必要となります。
3定
定位・定品・定量
3定とは、5Sの整頓の詳細を表わしていて、置き場に対してどこに・なにを・どれくらい置くかを決めていくことです。
在庫は流動しますので、入出庫の位置などを考慮して余裕を持たせて設定しましょう。また、容器や棚位置なども再設定し、見た目でも置き場領域が分かるようにしましょう。
3定ができたら、表示をすることも忘れないでください。
4大ロス
探す・迷う・手待ち・やり直し
4大ロスとは、作業効率を最も低下させることであり、価値を生まない行動で時間と利益のロスが大きいもののことです。
1日の作業の中で、ロス時間を計測し、4大ロスのどれにあたるか確認しましょう。
特に、探す・迷うは各種表示やシステム支援で対策可能な項目となりますので、改善効果が出やすい項目となります。
PDCAサイクル
Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)
Planでは、5W1Hを意識して、具体的な計画を立てます。可能であれば、数値的な指標があるといいでしょう。
Doでは、計画に沿って業務を遂行します。数値目標がある時は、計測しながら着実に進めます。
Checkでは、計画通りに実行できたか、評価します。実行がうまくできても、できなくても、具体的にその要因を検証します。
Actionでは、評価時の分析・検証結果から、改善案を策定します。
サイクルとは、PDCAを繰り返し実行することです。
PDCAサイクルについては、他のサイトでも多数解説されていますので確認してみてください。
また、PDCAサイクルは、サイクルの部分が最も重要です。何度も何度も繰り返し、最適解を見つけましょう。
運用上の注意点
ここまで解説した、管理関連用語は"標語"として多く利用されますが、その中身まで理解している人は少なく感じます。
各用語は、"実行目標"として活用していきましょう。
例えば5Sは、"5Sを徹底する"(=実行目標)に対して実施項目が5段階に設定されています。整理が終了し、いらないものを捨てて置き場に空きができたら、整頓にとりかかるというように段階科的に実施していきます。このように、現在の達成状況や残課題が明確にとらえられます。目標範囲は、自席の引き出しから倉庫まであらゆる設定ができますので、実践してみましょう。、
その他、"3定を実施する"・"4大ロスを削除する"・"PDCAを回す"などの実行目標に対して実施項目が網羅的に設定されていますので、実践で活用していきましょう。
在庫管理序論まとめ
ここまでで、在庫管理を導入する意義が掴めたら、下記ポイントを参考に、関係者に説明してみましょう。
次回からは、在庫管理導入の具体的な取組みに入って行きます。
まずは、対象品目の特性調査を行います。
www.minizaiko.com
参考書籍です
若干、各種用語の定義が異なりますが、一般論が解説されている基本書です。