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小さな在庫管理

在庫管理導入からシステム作成まで詳細解説!

5S ・3定・4大ロス・PDCAなど管理関連用語を詳細解説! [在庫管理導入#03]

前回は「適正在庫」という概念を中心に、在庫管理の判断基準と基本用語を整理しました。
欠品や過剰在庫を防ぐには、数値的な指標だけでなく、関係者間での共通認識が不可欠です。そのためにも、言葉の定義を明確にし、現場での運用に落とし込むことが重要でした。

第3回となる今回は、在庫管理の運用に欠かせない「管理関連用語」について解説します。
5Sや3定など、すでに取り組まれている方も多い内容ですが、在庫管理の導入にあたっては基本となる考え方です。あらためて確認することで、現場改善の精度と持続性を高めるヒントが得られるはずです。

これらの言葉は単なるスローガンではなく、改善の再現性と継続性を支える実践ツールです。
在庫管理の精度をさらに高めるために、管理の「型」を理解し、現場にフィットさせる視点をお届けします。


在庫管理序論

管理関連用語

5S

整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)

5S

整理とは、必要なものと不要なものを分けて、不要なものを捨てることです。
整頓とは、必要なものを取り出しやすくするために、置き場を決めて表示することです。
清掃とは、掃除をしながら、同時に点検をおこなうことです。
清潔とは、3S(整理・整頓・清掃)を実施した後の、きれいな状態を維持することです。
躾とは、これらを継続して実行し、習慣化することです。

5Sとは、まず3S(整理・整頓・清掃)を徹底して実行し、その後、清潔な状態を保つしくみを構築することが重要です。

また、この状態を定着させるためには、躾(しつけ)の要素が最も重要となります。
身についてしまえば難しく感じることはありませんが、自分自身を律し、きれいな状態を維持する習慣を根付かせるには、日々の意識づけと継続的な鍛錬が欠かせません。
 

3定

定位・定品・定量

3定

3定とは、5Sの「整頓」をさらに具体化した考え方であり、置き場に対して「どこに(定位)・なにを(定品)・どれくらい(定量)置くか」を明確に決めることを指します。

在庫は常に流動するため、入出庫の動線や作業頻度を考慮し、余裕を持たせた配置を心がけましょう。 また、容器や棚の位置も見直し、視覚的にも置き場の領域が分かるように工夫することが重要です。

3定が整ったら、必ず表示を行い、誰が見ても分かる状態にしておくことを忘れないようにしましょう。これにより、探す・迷うといったムダを減らし、現場の効率と精度が向上します。
 

4大ロス

探す・迷う・手待ち・やり直し

4大ロス

4大ロスとは、作業効率を著しく低下させる要因であり、価値を生まない行動によって時間と利益の損失を招くものです。

まずは、1日の作業の中でロス時間を計測し、それぞれの行動がどのロスに該当するかを確認してみましょう。 特に「探す」「迷う」といった行動は、表示の工夫やシステム支援によって改善しやすく、効果が見えやすい項目です。

「4大ロス」は、在庫管理に限らず、現場全体の業務改善にも応用できる重要な視点です。 日々の業務の中で、ロスの“見える化”と“減らす工夫”を積み重ねることで、効率と利益の両立が可能になります。
 

PDCAサイクル

Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)

PDCA

Planでは、5W1Hを意識して、具体的な計画を立てます。可能であれば、数値的な指標を設定すると、進捗や成果が把握しやすくなります。
Doでは、計画に沿って業務を遂行します。数値目標がある場合は、計測しながら着実に進めます。
Checkでは、計画通りに実行できたかを評価します。うまくいった場合も、そうでない場合も、具体的な要因を検証します。
Actionでは、評価結果の分析・検証をもとに、改善案を策定します。
サイクルとは、PDCAを繰り返し実行することを指します。

PDCAサイクルについては、他のサイトでも多く解説されていますので、あわせて確認してみると理解が深まります。

ここで改めて強調したいのは、「サイクルとして繰り返すこと」が最も重要だという点です。 一度回して終わりではなく、何度も何度も繰り返すことで、現場に合った最適解が見えてきます。
 

管理用語の実践ポイント

ここまで解説してきた管理関連用語は、現場では「標語」として広く使われていますが、その意味や運用方法まで深く理解している人は意外と少ないものです。
これらの用語は、単なるスローガンではなく、「実行目標」として活用することが重要です。

たとえば5Sは、「5Sを徹底する」という目標に対して、整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5段階が実施項目として設定されています。
整理が完了し、不要物を排除して置き場に空きができたら、次は整頓へ──というように、段階的に進めることで、現在の達成状況や残された課題が明確に把握できます。
目標範囲は、自席の引き出しから倉庫全体まで自由に設定できるため、まずは身近な場所から実践してみましょう。

同様に、「3定を実施する」「4大ロスを削除する」「PDCAを回す」といった目標に対しても、具体的な実施項目を整理することで、現場改善の再現性と持続性が高まります。
標語として終わらせず、実行可能な行動に落とし込むことが、在庫管理の精度向上につながる運用のポイントです。
 

在庫管理序論まとめ

ここまでの3回で、在庫管理の基本的な考え方を整理してきました。「なんとなく在庫を持つ」から「目的を持って管理する」へ──その意識の転換こそが、在庫最適化への第一歩です。

導入の意義が掴めたら、ぜひ以下のポイントを参考に、関係者への説明に活用してみましょう。

ポイント!・自職場での導入メリットの整理
・在庫推移を図示しながらの用語解説
・管理関連用語の実務活用方法

 

次回からは、在庫管理導入の具体的な取り組みに入っていきます。
まずは、対象品目の特性を把握するための調査を行い、Excelを活用したABC分析によって優先順位を明確にしていきます。

 

参考書籍です
若干、各種用語の定義が異なりますが、一般論が解説されている基本書です。