この記事では、序論として在庫管理の基礎事項を確認します。
これらの基礎事項は、導入初期の説得材料として利用したり、どうしてもぶれがちな目標を再確認するために必要な事項となります。
在庫管理序論
在庫管理とは
一般的に在庫管理とは、必要な製品・部品を、必要な時に、必要な分だけ、供給できるように、”在庫の適正水準を維持する為の活動"と言われています。
上記の説明だと、供給責任が達成できているときは在庫管理の意義を伝えることは難しくなります。
そこで、在庫管理無しに供給責任を達成しているのは、ほとんどの場合が過剰在庫となっている事から、適正水準の維持が重要であると強調することを忘れないようにしましょう。
在庫管理の目的
在庫管理の目的には大きく2点あります。
① 売上げを上げること
・必要な量の在庫が維持され、欠品がなくなり、売上げの機会損失が回避される
② 物流コスト(経費)を削減すること
・過剰在庫がなくなり、保管費用が低減される
・システム導入等により、作業時間が短縮される
①は社外的影響、②は社内的影響として、論じられることもあります。
在庫管理を導入するメリット
在庫管理のメリットは多岐に渡るので、代表的なものを紹介します。
① 過剰在庫が減少する
・余裕スペースが確保でき、次の活動につながる
② 欠品が減少する
・在庫が多いほど欠品は増えるの格言の通り、持つべき在庫量が決まってくると、過剰在庫や不良在庫に必要在庫が埋もれなくなる
③ 生産性が向上する
・4大ロス(探す・迷う・手待ち・やり直し)が減少し、リードタイムが短縮される また、棚卸し作業が効率化される
④ 品質が安定する
・在庫回転が速まる為、長期保管の在庫劣化を防げる
⑤ 管理費が減少する
・入出庫情報から需要予測ができたり、発注基準が立てられる為、誰でも管理できるようになる
その他、キャッシュフローが向上する・作業の安全性が向上する・倉庫をお客様にみせられる 等々のメリットが発生します。
次回は、在庫関連用語を定義し、適性在庫について解説します。
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